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【 地球ドリップ社 】
彼女は、毎日毎日、退屈でした。
しかし最近、とても楽しい場所を見つけたようで。
ほら、今日も。
商店街の外れにある、暗い細い道を歩いて歩いて、ひとつのボロボロのビルの中に入り込みます。
地下への階段を降りると、ほんのりと、白熱電球が、狭い廊下を照らしていて…。
チカチカと、もぅすぐ切れてしまいそうな電気看板。

"地球ドリップ社"


『やぁ。いらっしゃい。』
「マスターこんばんは。」
『こんばんは。今日は地球かい火星かい?他にもたくさんあるんだよ。』
「いいえ、地球がいいわ。地球をめいっぱい欲しいの。」


"地球ドリップ社"、ここは見たこともない美しく切なく儚い、言葉で表せないような、星のようなカケラをうみ出すみたいだ。

ね、今日も彼女は足を運んだ。
貴方もきっとここの虜になるでしょう。
ほら、気づけば、明日も…ふふ。